2021-12-28 ■ 海の先を見つめながら 片手に煙草を燻らすあなた 煙の隙間からのぞくあなたの顔は いつも何かを背負っている 表面をなぞる会話の中から あなたの核の鼓動を感じる それは今にも弾けて無になりそうな そんな危ない気配がある 触れてはいけないあなたの核と 怖いもの見たさで満たされたわたし あなたとわたしの間に渡る橋に名前はない どんな橋とも同じでない 橋を渡れば全てが終わることを知っていて それでも筋肉が肉体が魂が先へ先へと歩を進む あなたのすべてを知りたくて あなたのすべてを理解したくて あなたのすべてが嫌いだった