眠れない夜に
鼓動は激しく 手は震え
ああまたか、と項垂れる
ひとが消えては現れ
人間関係は流動的で
恋人なのか恋人じゃないのかよくわからなかった人と、ひとまず「友だちに、戻ろっか」とはなした
でもそんなことはほんとうになんでもないことだったから、やっぱりわたしは恋愛ってすごく苦手、というか向いていないというか、興味があまりないのだろうなと
いまだに 何でもかんでも恋愛にこじつけられるのは嫌い
人生は恋愛が全てじゃないでしょうがと
わたしは他人に興味がもてるほど 自分をゆるせていないのだと 自分のことで精いっぱい
そうおもう自分もいる
おもわない自分もいる
処方された薬は1日に1錠という約束なのに、ある夜に残っていた10錠をいちどにのんでしまった
次の日、いつもとなんら変わらないからだがそこにあって絶望
いのちを終わらせるためには3桁は必要なのだとその1週間後に知ることになる
自転車にのって病院へ行く
夏の暑さと秋を知らせる香り
立つ 漕いで 漕いで 漕いでゆく
左脚に体重を つぎは右脚に
今度は下り坂だ
風がつめたくて気持ちがいい
季節が変わった、と実感する
かなしくて叫びそうになる
叫んでいる
くすりをもらった なんだか元気で調子がよかったから つぎは1ヶ月後に と ニコりと笑う、わたし
夜 死のうかなと思う、わたし
今度こそは 1日に1錠の約束を守りましょう
わたし わたしとの指切りげんまん
守れなかったら 針を千本
受けてたとうじゃないか
くすりがないからと 徒歩45分のところにある薬局まで 歩きで 太陽が沈みきった真っ暗闇の中買いに行ったやつ 残ってるし 2つのみこむ
病院のおくすりは 未来のわたしのために
オイ!
大丈夫 明日からきちんと
ちゃんとしたくすりを
1日1錠 まもります