記憶と記録

雑記、詩、遺書

身体がおもたい。日を増すごとにアルコールを分解する能力が衰えていく。

 

雨が降っている。すべての穢れを洗い流してくれそうな、強くてたくましい雨。

 

ベランダに出ると、大学名がでかでかと書かれたオブジェというにしてはあまりに大きすぎる建造物がみえる。

 

気付けば入学から4年目を迎えていた。

 

 

相も変わらず、苦しいな、と思った。

わたしの渦巻はいつまでたっても消えてくれやしない。

 

唯一の救いの音楽が、わたしの生活を彩る音楽が、わたしの人生のすべてが、こわい、と感じたあの日のことを思い出す。

 

大丈夫、わたしは生きているから。

 

 

 

ねむっていた人が重たげな瞼を持ち上げた。

その眼がわたしを捉えるから、わたしも負けじと応戦する。

 

きれいな顔をしている。赤子のような無防備な姿でいる。髪がふわふわと気持ちよく、いつまでも触っていられそうだった。

 

 

この人は誰なんだろう。そんなことを寝ぼけた頭で考える。何も知らないし、何も知られてはいなかった。

 

 

雨が降っていてくれて助かった。最低の朝が、雨音で誤魔化されていく。

 

8月だった。