記憶と記録

雑記、詩、遺書

おべんとうの話

『461個のおべんとう』という映画を観た。

 

離婚してシングルファーザーとなったV6のイノッチ演じる男が、息子のために作り続けた461個のお弁当のはなし。実話をもとに作られているらしい。

 

 

映画を観ながら高校生の頃を思い出していた。わたしも高校生の頃は母の作ってくれたお弁当を毎日食べていた。ピンクのマトリョーシカの形をしたお弁当箱。イノッチは全部手作りしてたけど、ウチはふつーに冷凍食品もバンバン使ってた。(そういう家がほとんどでしょう...。)

毎日毎日朝早くに起きて、わたしが家を出るまでに必ず作り終えてくれていたおべんとう。「美味しそうだね」と言われて少し照れたりしたおべんとう。「ごめん食べきれなかった」と言って捨てたおべんとう。たまにデコられてて笑ったりしたおべんとう。

 

当たり前だったんだよ。お弁当を食べることは。だってみんなも同じように食べてるし。

最後のお弁当の日、「これまで作ってくれてありがたかったな」と思った。素直にね。でもね、そのありがたさっていうのを、わたしはあんまり分かってなかった、ということが映画を観て分かったんだよ。

 

どうして毎日ありがとうと伝えなかったんだろうとか、どうして毎日ちゃんと食べ切らなかったんだろうとか、そういうこと、そういうことばっかり考えちゃった。

お弁当を毎日つくるってさ、本当にすごいことなんだよ。ほんとうに。ねえなんで、今、気づいちゃったんだろうね。

 

今更伝えてもと思う。けどちゃんと伝えなきゃと思う。今度会ったときに絶対言うんだ、わたし。「お母さん、高校生の頃毎日お弁当作ってくれてありがとう」ってね。お母さんはなんて言うかな。困ったように笑うかな。何を今更って言うかな。やっと有り難みが分かったか!って言うかな。

お母さんってすごいよ。

 

 

 

それと、映画の内容も良かったんだけど、ten 4 the suns がマジで良すぎてびっくりしちゃったんだ。

ten 4 the sunsってすげーよ。

みんな、すげーーのさ。